山に家を建てる際の注意点|地目の確認、メリット・デメリットなども紹介

山がある場所は、「レジャーを楽しめる」「静かに暮らせる」などのメリットがあり、魅力的ですよね。
「広大な山の絶景を楽しみながら、毎日を過ごしたい。」と思われている方は多いのではないでしょうか。
ただし、山に家を建てる際は、「土地選び」「インフラ面」などいくつかの注意点があるため、事前に確認しておく事が大切です。
今回は、山に家を建てる際の注意点をくわしくご紹介します。
山に家を建てる際の注意点
山に家を建てて「失敗した」と後悔しないためにも、事前に注意点を確認しておきましょう。
山に家を建ててよい土地かどうかを確認する
基本的に山に家を建てることは可能ですが、以下のように建物を建てられない、或いは制限される土地もあります。
- ・市街化調整区域
- ・保安林に該当する場合
- ・宅地造成規制法による制限
- ・接道義務を果たしていない など
山に家を建てる際は、事前に市区町村と協議し「実際に家を建てられるのか、法令等による制限があるのか」を確認する必要があります。
地目を宅地にする
地目とは、その土地の用途を意味するもので登記事項証明書に記載されています。
地目が宅地以外の土地であっても家を建てることは可能ですが、「家を建ててから1ヶ月以内に地目を宅地に変更すること」が不動産登記法により義務付けられています。
山の地目は「山林」とされるケースが多いですが、「田」「畑」など農地になっている場合、または地目が「山林」でも現況が農地のケースには農地転用許可が必要であることにも注意しましょう。
インフラが整備されているかを確認する
山に家を建てる際には、「電気」「ガス」「水道」などのインフラが整備されているかどうかを事前に確認しましょう。
周囲にほかの住居があるようであれば、インフラが整備されていることに期待できますが、周囲に家がない場合はインフラが整備されていない可能性があります。
自然災害のリスクを事前調査する
一般的な宅地と比べ、山は「がけ崩れ」「地すべり」などの土砂災害のリスクが高い傾向があります。
国土交通省が公表している「ハザードマップ」で、自然災害リスクを事前に確認しておくことが重要です。
土地が広大な場合には分筆登記をする
山林の土地が広大な場合には、「宅地」「山林」など土地を分けることをおすすめします。
土地を分筆しておくことにより、万が一、住宅ローンの返済が困難になり、抵当権が実行された場合でも土地の一部を残すことができるからです。
余裕を持ったスケジュールにする
山に家を建てる際は、「周辺状況の調査」「市区町村、農業委員会との協議」などさまざまな事前調査が必要です。
また、土地によっては地盤調査、地盤改良などの工事が必要になるケースもありますので、
あとから後悔しないためにも、余裕を持ったスケジューリングが重要です。
湘栄建設は、建物をつくるハウスメーカーであり、土地を販売する不動産屋でもあります。地主さんから直接購入した自社の土地のほか、さまざまな仲介物件もありますので、ぜひ土地探しからご相談ください。
山に家を建てるメリット
山に家を建てる場合、さまざまなメリットがありますので下記で詳しくご紹介します。
都会では味わえないロケーションを楽しめる
「四季折々の眺望」「鳥のさえずり」など都会では味わえないロケーションを日常的に楽しめるため、「豊かな自然の中でゆったりと暮らしたい」とお考えの方におすすめです。
また、海も山もある土地を選ぶことで、「山の景色」「海の景色」両方の眺望を楽しめる家づくりも可能です。
以下の記事で山と海が両方ある場所や、神奈川県の住みやすい街などついて確認できます。
▶関連コラム:山と海が両方ある場所に移住|関東なら神奈川県がおすすめ
▶関連コラム:神奈川県の住みやすい街はどこ?利便性や子育て支援などおすすめポイントを紹介
空気がきれい
都会と比べ山の空気はきれいであるとされています。
工場や自動車の少ない田舎は、窒素酸化物や一酸化炭素などの有害物質が少ないからです。
また、樹木が発散する揮発性化学物質のフィトンチッドには、空気を浄化する働きがあると言われています。
敷地に余裕をもって家を建てられる
敷地を広くとれないケースが多い都市部では、「隣家の視線が気になる」「話し声がうるさい」などのデメリットがありますが、
山に家を建てれば、隣家との間隔を十分にとれるため、上記のようなデメリットを解消できます。
都会の家では隣家が近くて遠慮していた「家族団らんのバーベキュー」も、気兼ねなく楽しめます。
山のレジャーを楽しめる
山に家を建てることにより、以下のような山ならではのレジャーを身近に楽しむことが可能です。
- ・トレッキング
- ・キャンプ
- ・ロッククライミング
- ・ケイビング
- ・登山 など
家庭菜園を楽しめる
山に家を建てると、都市部と比べ敷地スペースを広くとれるため、家庭菜園で畑仕事を始めることも可能です。
家庭菜園をすると食費を抑えられますし、無農薬にこだわることもできるため、健康的に暮らせることも魅力です。
比較的土地が安い
地目が「山林」の場合には、土地の購入費用を抑えられる可能性が高いことが魅力です。
ただし、土地の形状によっては家を建てる際に、造成工事が必要になるケースもあるため、山に家を建てる際には事前に造成工事が必要になるかを施工業者に確認しておきましょう。
以下の記事で注文住宅の土地選びチェックポイントを確認できます。
▶参考コラム:注文住宅の土地選びチェックポイント|買わない方がいい土地や失敗を防ぐコツも
山に家を建てるデメリット
山に家を建てる際には、メリットだけではなく、デメリットもありますので確認していきましょう。
虫が多い
自然が豊富な山には、「ムカデ」「クモ」などの虫が生息していますので、虫嫌いの方は注意が必要です。
室内に虫が侵入しづらいように、「住宅の気密性を高める」工夫をしましょう。
生活の便がわるい、緊急時に不便
山に家を建てる際は、市街地から離れている場合が多く、日常生活には車移動が必要になります。
また、火事や急病などの緊急時に緊急車両の到着が遅れる可能性があることに注意しましょう。
不便さを受け入れた上で検討することが大事ですが、できる限り市街地へのアクセスがよい土地を選ぶことで上記のリスクを軽減できます。
建築費用が高額になりがち
山に家を建てる際には、土地購入費用を抑えられますが、宅地造成工事や地盤改良工事などの費用がかかる場合もあり、建築費用が高額になりがちです。
「地盤が強い土地」「平らな土地」などを選ぶことで、建築費用を抑えられる可能性がありますので、土地探しからサポートしてくれる施工業者を選びましょう。
売却しにくい傾向がある
一般的に、市街地と離れている土地の需要は多くありません。
「手放すときに買い手が見つからない」リスクがあるため、下調べが重要です。
山に家を建てることについてのQ&A
最後に、山に家を建てる際によくいただく質問と回答を紹介します。
地目が山林のままで家を建てられますか
結論からお伝えすると、地目が山林でも家を建てることは可能です。
ただし、不動産登記法第37条により地目変更をしたときは、「変更した日から1ヶ月以内に地目を変更する登記をしなくてはならない」とされています。
また、条件によっては制限があるケースもあるため、以下の事前確認が必要です。
- ・保安林に指定されていないか:農政事務所
- ・地域森林計画対象民有林に指定されていないか:環境創造局
- ・市街化調整区域に指定されていないか:建築局都市計画課
- ・希望の建物が建築できるか:建築局 など
山に家を建てた場合、固定資産税はどうなりますか
家を建てた部分は宅地に地目変更が必要なため、税額が上がります。
具体的な税額は地域により異なるため、詳細は地域の自治体に確認が必要です。
まとめ
今回は、山に家を建てる際の注意点を紹介しました。
「法令上の制限」や「自然災害のリスク」などを事前に確認し、適切な土地を選ぶことが重要です。
今回紹介した情報が、「山に家を建てて静かにのんびりと暮らしたい」とお考えの方の参考になれば幸いです。
湘栄建設では、神奈川県内で土地探しから家づくりまでトータルサポートしております。
お客様のライフスタイルやご要望に合わせた土地探し、住まいづくりをご提案可能です。
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