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コラム

建売住宅のデメリット8選!後悔しない知識とメリットを解説

「そろそろマイホームが欲しいな」と考え始めたとき、多くの方が選択肢に入れるのが「建売住宅」ではないでしょうか。価格も手頃で、すぐに入居できる魅力がある一方、「安かろう悪かろうなのでは?」「買ってから後悔しないかな?」といった不安の声を耳にすることも少なくありません。

特に、初めての住宅購入では、何から調べれば良いのか分からず、漠然とした不安を抱えてしまいますよね。

この記事では、そんな不安を解消するために、建売住宅で後悔しがちなデメリットを徹底的に解説します。もちろん、デメリットだけでなく、注文住宅にはない大きなメリットや、両者の違いも比較します。

この記事を読めば、建売住宅の全体像が分かり、あなたにとって最適な選択なのかを判断できるようになります。後悔しない家選びの第一歩として、ぜひ最後までご覧ください。

建売住宅で後悔しがちな8つのデメリット

建売住宅の購入を検討する上で、まずデメリットをしっかりと把握しておくことが、後悔しないための最も重要なステップです。ここでは、購入後に「こんなはずじゃなかった…」となりがちな8つのポイントを解説します。

①デザインや間取りの自由度が低い

建売住宅の最大のデメリットは、デザインや間取りを自分たちの好みに合わせて変更できないことです。

すでに完成しているか、建築途中で仕様がすべて決まっているため、「リビングをもう少し広くしたい」「ここに収納が欲しい」といった個別の要望を反映させることは基本的にできません。多くの人に受け入れられやすい、いわゆる「万人受け」するデザインや間取りが採用される傾向にあります。

②設備の仕様が選べない

キッチンやお風呂、トイレといった水回りの設備や、壁紙、床材などの内装も、すでに仕様が決められています

「キッチンは最新の食洗機付きが良い」「お風呂はジェットバスにしたい」といった希望があっても、標準仕様から変更することは困難です。オプションで一部変更できる場合もありますが、割高になったり、選択肢が限られたりすることがほとんどです。

③工事の過程を確認できない品質面の不安

建売住宅は、基礎工事や柱の組み立て、断熱材の施工といった建築の過程を自分の目で確認できません

完成した状態では見えない部分がどのように施工されたのか分からないため、「手抜き工事をされていないか?」といった品質面での不安が残る可能性があります。信頼できる販売会社を選ぶことや、第三者機関による住宅診断(ホームインスペクション)の利用を検討することが大切です。

④希望の土地・立地を選べない

建売住宅は「土地と建物」がセットで販売される商品です。そのため、「子どもの学区はこのエリアが良い」「駅まで徒歩10分圏内が絶対条件」といった強い希望があっても、その条件に合う物件が売りに出されるとは限りません。

土地を自由に選べない点は、住環境を重視する方にとって大きなデメリットとなる可能性があります。

 ⑤隣家との距離やプライバシー問題

特に都市部の分譲地では、限られた土地を効率的に活用するため、隣家との距離が近いケースが多く見られます。

窓を開けると隣の家の壁がすぐそこだったり、生活音が聞こえやすかったりすることもあります。日当たりや風通し、お互いの視線など、プライバシーに関わる問題が発生しやすい点は事前に理解しておく必要があります。

 ⑥資産価値が下がりやすい傾向

建売住宅は、デザインや仕様が画一的であるため、個性的な注文住宅に比べて資産価値が下がりやすいと言われることがあります。

もちろん、立地条件やメンテナンス状況によって大きく左右されますが、将来的に売却を考えている場合は、資産価値の変動についても考慮に入れておくと良いでしょう。

⑦アフターサービスが不十分な場合がある

住宅は購入して終わりではなく、その後のメンテナンスが重要です。しかし、販売会社によっては、引き渡し後の定期点検や保証内容が手薄な場合があります

法律で定められた最低限の保証はありますが、それ以上の手厚いサポートが受けられるかは会社次第です。契約前にアフターサービスの内容をしっかりと確認することが不可欠です。

 ⑧諸費用がわかりにくいケース

建売住宅は「本体価格」が明確に提示されていますが、実際に支払う総額はそれだけではありません

登記費用や住宅ローン手数料、火災保険料、固定資産税の清算金、場合によっては外構工事費用などが別途必要になります。これらの諸費用が最初から明示されておらず、後から「思ったより高くなった」と感じるケースもあるため注意が必要です。

デメリットだけじゃない!建売住宅のメリット

施工事例:WTWの家具や小物で設えたWTWが提案するライフスタイル住宅

ここまでデメリットを解説してきましたが、もちろん建売住宅にはそれを上回るほどの大きなメリットも存在します。デメリットとメリットの両方を天秤にかけ、総合的に判断することが大切です。

注文住宅より価格が安い

建売住宅の最大のメリットは、注文住宅に比べて価格が安いことです。

ハウスメーカーが土地をまとめて仕入れ、同じ規格の建材を大量に発注することで、建築コストを大幅に抑えています。そのため、予算に限りがある若い世代でも、比較的購入しやすい価格帯でマイホームを手に入れることが可能です。

契約から入居までの期間が短い

注文住宅の場合、土地探しから設計、建築と進めるため、入居までに1年以上かかることも珍しくありません。一方、建売住宅は完成済みの物件であれば、契約から1~2ヶ月程度で入居できます

子どもの入学や転勤など、新生活のスタート時期が決まっている方にとって、このスピード感は非常に大きなメリットです。

 実物を見てから購入を判断できる

図面や模型だけでは分かりにくい実際の部屋の広さや日当たり、窓からの景色、周辺の環境などを自分の目で確かめてから購入を決められます

「思っていたイメージと違った」という入居後のギャップが起こりにくく、納得感を持って購入できるのは、建売住宅ならではの安心材料です。

土地探しや手続きの手間が少ない

マイホーム購入で意外と大変なのが土地探しです。建売住宅は土地と建物がセットなので、自分で土地を探す手間が一切かかりません

また、建築確認申請などの煩雑な手続きも販売会社が行ってくれるため、購入者の負担が大幅に軽減されます。

住宅ローンの手続きがスムーズ

多くの販売会社は金融機関と提携しており、提携ローンを紹介してくれるため、住宅ローンの手続きがスムーズに進む傾向があります。

物件の担保評価額も算出済みの場合が多く、金融機関の審査が比較的通りやすい点もメリットの一つです。

建売住宅と注文住宅の違いを徹底比較

「結局、建売住宅と注文住宅、どっちがいいの?」と悩む方のために、両者の違いを徹底比較しました。自分たちのライフスタイルや価値観に合うのはどちらか、チェックしてみましょう。

費用の比較(本体価格と諸費用)

一般的に、同じエリア・同じ規模であれば、建売住宅の方が注文住宅よりも費用を抑えられます。建売住宅は総額がある程度決まっていますが、注文住宅は設計や設備のグレードによって費用が大きく変動します。

入居までの期間の比較

入居までのスピードを重視するなら、建売住宅が圧倒的に有利です。建売住宅は契約から数ヶ月で入居可能ですが、注文住宅は土地探しから含めると1年半以上かかることもあります。

設計や間取りの自由度の比較

家づくりにこだわりたい、自分たちの理想を形にしたいという場合は、注文住宅が向いています。建売住宅は決められたプランの中から選ぶ形になるため、自由度は低くなります。

品質と性能の比較

建売住宅は建築過程が見えない不安がありますが、大手ハウスメーカーの物件などは一定の品質が担保されています。一方、注文住宅は自分で性能や仕様を指定できますが、施工する工務店の技術力に品質が左右される側面もあります。どちらも信頼できる会社選びが重要です。

土地選びの自由度の比較

住みたい場所や学区に強いこだわりがある場合は、まず土地を探してから家を建てる注文住宅の方が希望を叶えやすいでしょう。建売住宅は、販売されている物件の中から選ぶしかありません。

後悔しないための物件選びチェックポイント

数多くの建売住宅の中から、満足できる一軒を見つけ出すために。内覧時や契約前に確認しておきたい5つのチェックポイントをご紹介します。

基礎や構造部分の確認

完成後でも確認できる部分はあります。建物の周りを歩き、基礎コンクリートに大きなひび割れ(ヘアークラックと呼ばれる細いひびは問題ないことが多い)がないか、外壁にズレがないかなどをチェックしましょう。室内の床を歩いてみて、不自然にきしんだり沈んだりしないかも確認ポイントです。

断熱性や気密性の性能値

快適な暮らしに直結するのが、家の断熱性や気密性です。「住宅性能評価書」があれば、断熱等性能等級や一次エネルギー消費量等級といった客観的な数値を確認できます。評価書がない場合でも、窓がペアガラス(複層ガラス)になっているか、サッシは断熱性の高い樹脂サッシかなどを確認しましょう。

周辺環境と立地の将来性

物件そのものだけでなく、周辺環境のチェックは欠かせません。

・平日と休日、朝と夜など、時間を変えて何度か訪れる
・駅やスーパー、学校、病院までの実際の距離を歩いてみる
・ハザードマップで災害リスクを確認する
・自治体のホームページで都市計画を確認する

これらの確認をすることで、住んでからの「こんなはずじゃなかった」を防げます。

 アフターサービスと保証内容

購入後の安心のために、アフターサービスと保証内容は必ず書面で確認しましょう。法律で定められた10年間の「契約不適合責任(瑕疵担保責任)」に加え、会社独自の保証や定期点検がどのくらいの頻度で、どのような内容なのかを具体的に把握しておくことが重要です。

販売会社の評判と実績

その物件を販売している会社が信頼できるかどうかも大切な判断基準です。インターネットの口コミサイトやSNSで評判を調べたり、過去の分譲実績を確認したりしましょう。地域で長く営業している会社や、施工実績が豊富な会社は、信頼性が高いと言えるでしょう。

建売住宅に関するよくある質問

写真:WTW HOUSE | 湘栄建設(SHOEI KENSETSU)

最後に、建売住宅の購入を検討している方からよく寄せられる質問にお答えします。

耐震性は大丈夫?

現在の建築基準法(2000年基準)を満たして建てられた住宅であれば、震度6強~7程度の地震でも倒壊しないレベルの耐震性が確保されています。

さらに安心を求めるなら、住宅性能表示制度の「耐震等級3」を取得している物件を選ぶのがおすすめです。これは、消防署や警察署など、防災の拠点となる建物と同等の耐震性を示します。

購入後のアフターサービスは?

法律により、構造上の主要な部分や雨漏りに関しては、引き渡しから10年間の保証(契約不適合責任)が義務付けられています

それに加えて、多くの販売会社では「短期保証(1~2年)」として内装や設備の不具合に対応してくれたり、定期点検(例:6ヶ月、1年、2年、5年、10年)を実施したりしています。内容は会社によって異なるため、契約前の確認が必須です。

購入者の失敗談や成功談は?

よくある失敗談としては、「収納が思ったより少なかった」「コンセントの位置や数が不便」「隣家の生活音が気になる」といった、んでみて初めて気づく細かな不満が挙げられます。

一方、成功談としては、「予算内で理想的な立地の家が手に入った」「実物を見て決められたので安心だった」「面倒な手続きがなくスムーズに入居できた」など、建売住宅のメリットを最大限に活かせたという声が多く聞かれます。

 

まとめ

今回は、建売住宅のデメリットを中心に、メリットや注文住宅との違い、後悔しないためのチェックポイントまで詳しく解説しました。

最後に、この記事の要点をまとめます。

◆建売のデメリット
デザインや仕様の自由度が低く、建築過程が見えない不安がある。
◆建売のメリット
価格が安く、実物を見てから短期間で入居できる。
◆注文住宅との違い
自由度とこだわりを重視するなら注文住宅、価格とスピードを重視するなら建売住宅。
◆後悔しないために
デメリットを理解した上で、立地や周辺環境、アフターサービスなどを入念にチェックすることが重要。

建売住宅は「安かろう悪かろう」ではありません。デメリットを正しく理解し、自分たちのライフスタイルや価値観と照らし合わせることで、コストを抑えながら理想のマイホームを手に入れることができる、非常に賢い選択肢です。

更に詳しく知りたい方は、下記の関連記事もチェックしてみてください。

関連記事:建売住宅と注文住宅どっちがいい?メリット・デメリットの違いや価格差を解説 | 湘栄建設(SHOEI KENSETSU)

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